ラブライブ!フェス 1日目感想
前回ラブライブ!と僕との馴れ初め(言い方)を書きなぐったが、とにかく色んな思い入れのあるラブライブ!、そのフェスが遂に行われる。
場所はさいたまスーパーアリーナ。チケットの争奪はまさに戦争。
僕はさいたまスーパーアリーナにライブを見に行った帰り(ラブライブ!ではない)、会場の目の前で彼女にフラれたことがある。それ以来さいたまスーパーアリーナには行っていない。いや別に避けてた訳じゃない、単純に行く機会がなかった。
これはイニシエーションだ!あの日の嫌な思い出を塗り替えるチャンス!
という訳の分からん個人的な思いもありチケット戦争に突撃したが、結果は敗北、敗北、敗北、撃沈、轟沈。
現地は諦めてライブビューイングに行くことにした。イニシエーションはおあずけ。
まあいつも集まるラブライバー仲間は自分含め3人なので、3人以上でチケットが取れるライブビューイングはちょうど良かった。もちろん両日参加。
そして、当日。
本当にμ’sが見られるんだろうか。
本当にμ’sが9人揃うんだろうか。
本当にμ’sが歌うんだろうか。
本当にμ’sが踊るんだろうか。
現実味がなさすぎて映画館に着くまで緊張感もなかった。
だって、期待しすぎたらスゲー凹むことになるかもしれないでしょ?
だが映画館のスクリーンに大きな「9」のセットが飾られたステージを見た瞬間、襲いかかる現実感。緊張感。
僕の1曲目予想は「ぼららら」だった。なにせ全ての原点だ。1曲目にこれ以上相応しいものはない。とかグチャグチャ考えてるうちに会場が暗転。
……1曲目。1曲目はまさかの「未体験HORIZON」だった。
いや別に文句はない(マジで)。ただ前回のブログで書いたように僕の中にあるμ’sリアルタイムファンに対するコンプレックスが微妙に発動し「なんでAqoursからなんだよ」と思ってる人いるんだろうなぁとか余計なこと考えてしまう。なんという無駄な思考。
でもここは勿体ぶらずにいきなりμ’s出しておいたほうがスマートだったんじゃないかと思う。μ’sもしくは全員でのオープニング。
そういう希望は多少あるが、まあいい。と寛大な心でいたらその後μ’sが出てくるまで散々焦らされる事になるのを僕たちはまだ知らない。
Aqoursはとりあえず1曲で退散→ニジガク(この呼名、まだ慣れてない)へ。
虹(この方がまだしっくりくる)の1曲目はTOKIMEKI Runners。今回のフェスでTOKIMEKI Runnersを全員でやって欲しかったという声はよく聞くが、僕的にそれはなんか違う。
確かにスクスタではみんなで踊ってたりするが、歌ってるのはあくまで虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会であって(演出的にはみんなで歌ってるように見えるが実際は違う)、これをリアルでやるとなるとμ’sとAqoursが虹の単なるバックダンサーになってしまうからだ。何よりμ’s様に新しく、それも自分たちではない曲の振りを覚えてもらうなんて正気じゃねぇ!そこはやはり先輩というか原点様への忖度、というか気遣いは必要だろう。
それにただでさえ9人曲が少ない虹の一番有名であろうTOKIMEKI Runnersを奪ってしまうことにもなる。こういうのって二次元だと問題なく見れてもリアルになるとどうしても気になってしまうよね。
とにかくこうして虹のターンが始まった。TOKIMEKI後は当たり前だが、ソロパートスタート。MCなんかもそうだが、虹はセンターのあぐぽんの見てて不安になるポンコツっぷりが凄くいい(笑)。μ’sもAqoursもセンターはしっかりしてて、MCもバッチリまとめられる人たちなので、この不安感は逆に新鮮だった。
これメンバーだとたまったもんじゃないんだろうなとか思うけどね(笑)。
僕もバンドやってる時ボーカルがまともにMCできないポンコツで、曲の説明も中々上手くできず横でよくイライラしてたのを思い出す。いやあぐぽんのことはかなり好きですよ。ディスってませんマジで!
虹のソロは4曲続き、最後にまた9人曲へ。ここで、まさかの虹ソロは2日に分けて披露するということが発覚。これは運営決断したなぁと。
正直虹はそこまでハマってないのでソロ曲もスクスタでよく聞いてるぞって程度なんですが、フェス全体の流れ考えて虹でソロ9曲はちょっと難しいんじゃないかと思ってた。メドレーになるかも、とか考えてたがこっちの方が結果的によかったんじゃないかと。Blu-rayになったときも見応えあるしね。
虹が終わり、μ’sくる?というドキドキが到来、したと思ったらなんか聞き覚えのあるSE。まさかの、CYaRon!登場。ユニットやるとは全く思ってなかったのでこれは一番の想定外だった。
正直ユニットライブ、ユニット対抗戦などAqoursのユニットは新曲が中々出ない割にライブ本数は多く、自分の中でちょっと新鮮味を欠いてた。
が、虹のまだ荒削りな初々しいライブのあとのCYRさんたちはキレッキレで安定感ハンパなかった。なんか誇らしい気持ちになるくらいだった。
AZALEAは小宮有紗ひとりの圧倒的な存在感で会場を魅了する「GALAXY HidE and SeeK」からスタート。この曲もともとユニットの中でもトップクラスで好きな曲ということもあり、最高だった。
そしてGuilty Kiss。あいきゃんは特にギルキスの時はマジでヨハネ降臨してて、というか「ヨハネと小林愛香がフュージョンした特別な存在」みたいになっててほんと凄い。
選曲はユニット毎に結構バラバラでそれもよかった。
そしてSaint Snowさん登場。まあ流れ的にそうですよね。
Saint Snowに関しては、僕はハードロックとかチューニング低めで演奏するようなジャンルが元々あまり好きではないので、ハードロック、メタル系のSaint Snowの曲は正直あまり好きではなかったしキャストが生放送やライブに出てくることも当初は否定的だった。
しかしキャストの田野アサミさん、佐藤日向さんはしっかりトークが出来る上にキャラも濃くておもしろい。歌も抜群に上手い(個人的にラブライブ!シリーズ全体においてこの2人が歌の上手さではツートップだと思っている)。
そんな2人を見ていると気付いたらファンになっていた。曲もライブでは凄く盛り上がるからライブ会場で見ることで曲も好きになった。
当初の僕のように「フェスになんでSaint Snowが?」という声は確かにあったと思うがSaint Snowのパワー、特に「Believe again」はフェスのカンフル剤になっていたと思う。Aqours5thライブは両日現地参加したが一番会場が盛り上がったのはこの曲だったし、フェスで初見だった人もあの盛り上がりには飲み込まれたと思う。
そうして熱いユニットが終わり、また心臓ドキドキタイム。BPM180くらい。μ’s?もしかしてμ’s?
……Aqours!!!
まさかの4thのときのAqoursシップで登場。そうだよね、あれの制作費たぶんとんでもないからもっかいくらい使いたいよね!
Aqoursのセトリとしてはライブ映えする無難な曲でくるんじゃないかと思ってたので結構予想通りだった。やっぱり恋アクはいい。
……いいんだけど!思った以上に曲数やったから、長っ!!Aqours長っ!!って思ってしまった(笑)。Aqours大好きなのに。
今回のフェスは復活するμ’sにどうしても気がいってしまうので、μ’s待ちになるのはどうしようもない。Aqours大好きな僕ですらそうだったんだから、μ’s以外興味ない人は地獄だったんじゃないかと思うよほんと(笑)。
そして。そして遂に、映像でしか見たことなかったμ’s登場曲が。映像が。
9人のシルエットが……。
嘘みたい。嘘みたい。目の前で起こってることが嘘みたいだ。本当に現実なんだろうか。だってμ’sはFINALライブやったじゃん。
二度と見れないと思ってた。そういう気持ちが涙になって溢れてくる。とめどなく。
「嘘みたい!嘘みたい!」心で思ってたこと全部口から出てた。大声で。
僕は基本地蔵なのでコールしたり声援おくったりもほとんどしない。でも溢れてくる。声も涙も。
生きててよかった。自分が。μ’sの9人が。このフェスを実現させた全ての人が。全てのラブライブ!ファンが。生きててよかった。
そして始まる「ぼららら」。映像でしか見たことなかったぼらららが。
μ’sがいる。μ’sが9人揃ってる。μ’sが歌ってる。μ’sが踊ってる。
信じられなかった全てが目の前で起こっている。
μ’sのコーレスも2020年に見られると思ってなかった。やらないかと思いつつコールをしてくれるうっちーに感動しつつも、いやここはあえてコールなしで「ひとりだけコールしないんかーい!さすがうっちー!みんなに出来ないことを平然とやってのける!そこにシビれる!あこがれるゥ!」とかツッコミたかった。ちなみにμ’sではうっちー推し。いやでもくっすんも好きだし、なんちゃんも好きだしなぁ。シカコもいいし、あれ、推しってなんだ?
まあそこは置いといて、歌はTVアニメ曲メドレーへ。アニメ曲メドレーはFINALでもやってたよね。南條さんの膝問題もあってか、出来るだけ踊らない演出になってるなと。
ラストはスノハレ。いやー、やっぱりこの1曲で全部持っていかれた。
そしてフェス一日目は終了へ。全キャスト横並びで出てきたが、特に泣きながら出てきたあんちゃんが凄く良かった。前日のオールナイトニッポンでかよちんへの愛を語ってたり、あんちゃんが元々ライブに通うくらいμ’sファンだったことはラブライバーならほとんど知ってる事実だが、Aqours結成当初μ’sとの絡みがゼロだったり何なら名前出すのも駄目な雰囲気だった事もあり今までずっと我慢してたんだなぁとしみじみ思った。
そういう意味でスノハレを見て「最高でした!」と叫んだあんちゃんのMCは最短で最大の効果をもたらした。だってあんちゃんの台詞は僕たちファンの台詞と一緒なんだから。
最後のえみつん「私たち9人はずっとμ’sです!」にまた涙。新田恵海という女はほんとまとめるのがうまいぜ。
こうして激動のμ’s復活、ラブライブ!フェス一日目終了。感想もとりあえずこれにて。二日目は次書きます。
僕とラブライブ!の出会い、そのすべて
2020年1月18日19日の二日間、今僕が最も没入してるコンテンツ「ラブライブ!」のフェスがあった。感想を書こうとしたんだが、自分とラブライブ!というものの出会いを書きたくなったのでまずはそこから。
ラブライブ!はアニメ化が2013年。そこから爆発的な人気が出て、リアルで活動する声優グループ「μ’s(ミューズ)」の人気もとてつもなく、紅白出演なども果たし2016年の活動停止まで人気は衰え知らずだった。
が、僕は2013年のアニメ第1話を「ああ、これは面白くないやつ!」と視聴5分くらいで"切って"しまった。いや、まあそこの言い訳は置いといて、自分の見立てとは真逆に人気がめちゃくちゃ高くなり「なんで?」と思っていた。
それから周りのススメと劇場版に合わせたTVシリーズの再放送を期に一気観。劇場にも足を運んだ。映画館では何回も泣いた。気づけばあっさりハマっていた(笑)。
僕をハマらせたのはやはり楽曲の力、特に「snow halation」の力が大きかった。
snow halation、スノハレはファンの中でも最も人気の高い曲でアニメを見たことのない人でも知っている人は多く、今やアニソンのスタンダード曲のうちのひとつになっているくらいだ。
スノハレは音楽をやっている身として正直に言うと、「洗練されたアレンジ」とは言えないと思う。
それでもこの曲が多くのファンの心を掴むのは「圧倒的な歌メロの力」じゃないかと。
楽曲の良さはアレンジで決まる、ということはミュージシャンの中でもよく言われるが、それでも根本的に歌メロが良くないと数多くの人の心を掴むことはできない。
スノハレはそういう意味で歌メロの力を知らしめた楽曲と言えるし、「圧倒的な歌メロ」というものはいかなプロの作曲家でもそう簡単にひねり出せるものでもない中、まだラブライブ!に人気が出ていない2枚目のシングルでこの曲に出会えたことがラブライブ!、μ'sの最初の大きな奇跡だと思う。
そんなこんなで僕の中にもラブライブ!が根付いたが、それでもそこまで深くハマった訳ではなかった。映画まで見終えても僕の音楽プレイヤーに入っていたのはスノハレと映画曲の一部だけだった。
そして2016年夏、続編ラブライブ!サンシャイン‼のアニメが始まる。
μ's大ファンの友人から猛プッシュされていたが、「なんとなく見てみるか」程度だった。
とりあえず、1話放送前の放送直前特番を見てみることに。
放送直前特番の内容は1話のダイジェストやキャラクター、キャストの紹介だった。最近のアニメではよくあるパターン。
新しいAqoursというグループには「小宮有紗」というめちゃくちゃ可愛い娘がいる、という情報だけネットで目にしてたので「小宮?どんだけ可愛いんかチェックしてやろう!(謎の上から目線)」というひねくれた目線で見ていた。
キャスト紹介で映った小宮有紗さんは確かに美しかった。「確かになかなか可愛いな。認めてやろう(謎の上から目線その2)」とか思いつつ、ボーッと見ているとその人が映った。
小林愛香。
えっ、やば。死ぬほど好み。ちょっとメンヘラっぽい空気感(当時はそう見えた)とデカい口(口の大きい人がタイプ)……好き!
一気に興味を惹かれ、画像検索動画検索しまくった。アニメPVを初めて見て泣く彼女、逢田梨香子に頭を(強めに)シバかれる彼女。うわ、やばい、これは……。
心のスキマにスポッと、小林愛香という人がハマり込んだ瞬間だった。
いや、こうして書き出すとただただキモいな(笑)。
でもその出会いだけで「なんとなく見るつもりの1話」から「かぶりつきで見る1話」に心境が変わった。マジで自分のチョロさに驚く。
そこからは沼に転げ落ちていくように曲を聞きまくり、ニコ生を楽しみに家に帰り、ライブにも行った。Aqoursが人生の一部になった。
そして改めてμ’sに目を向けた。Aqoursが大好きになってから見るμ’sはこれまでなんとなく見ていた今までのμ’sとは全く違うものだった。
全てのライブBlu-rayを買い、曲を一気に聞きまくった。さながらμ’sにキラキラした想いを寄せる高海千歌になったようだった。本当に人間は単純で、気持ち次第で物の見方なんてすぐに変わるんだなぁと実感した。
――はい。これが僕とラブライブ!の出会いの物語である。長いよ!これ全部読む人いるんだろうか。
とにかく僕がラブライブ!にハマったのは「小林愛香が可愛かった」ということだけなのだ。
きっかけはまあ置いておいたとしても、Aqoursから本格的にラブライバーになった身としては、μ’sをリアルタイムで応援していた人に対してなんとも言えないコンプレックスがある。
最近はあまりないが、結成当初やアニメ化直後などはμ’sロスからAqoursを叩く人もかなり多く、同じコンテンツ内でかなりギスギスしていた。
叩かれているAqoursを見るのはかなり嫌だったが、μ’sが好きで好きで仕方なかった人の気持ちになれば叩きたくなる気持ちは分からなくもなかった。
漫画「20世紀少年」で主人公のケンヂ達が子供の頃遊んでいた秘密基地がボウリング場建設の為ある日突然大人に壊されるシーンがある。
ケンヂは「大事なものを自分たちの都合で奪っていく大人が許せなかった(うろ覚えだけど確かこんなニュアンスなはず)」と言っていた。
一部のμ’sファンにとってAqoursは「自分からμ’sを奪っていった得体の知れないものの象徴」だったんだろう。
それほどファンを熱狂させたμ’sという存在。自分も大好きになったからこそ、リアルタイムのファンには到底敵わないと思ってしまうのだ。
新田恵海さんは「出会った瞬間がラブライブ!の始まり」と言ってくれた。けどやっぱりどれだけ「μ’sが大好きだ!」と叫んでも「お前リアルタイムじゃないじゃん今更言い出すなよ」みたいな声が聞こえてしまう。完全に被害妄想なんですが(笑)。
そんな気持ちを抱えた自分にも、リアルタイムでμ’sを見られる日が来る。
それが、ラブライブ!フェスだった。
ラブライブ!フェス感想へ、つづく……。